「今度こそ続ける!」と意気込んで始めた運動、気づけば3日でやめてしまっていた…。そんな経験はありませんか?多くの人が「やる気が続かない」「時間がない」「気分が乗らない」といった理由で、トレーニングを途中でやめてしまう現実があります。
でも、安心してください。運動が続かないのは、あなたの意志が弱いからではありません。実は“人間の行動原理”や“環境要因”が大きく関係しています。運動を継続するには、根性や努力だけではなく「習慣化の仕組み」を作ることが鍵なのです。
この記事では、多くの人が陥りがちな「続かない理由」とその背景にある心理的・科学的な要因を整理しながら、誰でも実践できる“継続のための工夫”を解説していきます。「運動が苦手」「続いたことがない」という方にこそ読んでいただきたい内容です。
1. あなただけじゃない!運動が続かない人の割合
まず知っておいてほしいのは、「運動が続かない」のはあなただけではないということ。実際、ジムに入会した人の約50%が半年以内に退会するというデータもあります。特に最初の1〜2ヶ月は“意欲は高いけれど成果が見えづらい時期”であり、多くの人がこのタイミングで挫折してしまうのです。
また、続けられなかった自分に対して「自分はダメだ」「意志が弱い」と責めてしまう方も少なくありません。しかし、それは大きな誤解。継続できない背景には、「目標設定の仕方」や「環境づくり」「フィードバックの不足」といった、行動科学的な要因があります。
まずは「運動が続かないのはごく自然なこと」だと受け入れ、罪悪感を手放しましょう。そのうえで、どうすれば無理なく、そして自然に続けられるのかという“仕組み”に目を向けることが、継続の第一歩になります。
2. 運動が続かない7つの理由
理由1:目標が高すぎる・曖昧すぎる
「1ヶ月で5kg痩せたい」「腹筋を割りたい」など、非現実的な目標を立ててしまうと、途中で「こんなに頑張っても成果が出ない」と挫折につながります。逆に「なんとなく運動したい」といった曖昧な目標も、方向性が見えず習慣化しにくくなります。
理由2:無理なスケジュールを組んでいる
毎日1時間のトレーニングなど、生活に無理のある計画は続きません。特に仕事や家事で忙しい人にとって、現実離れしたスケジュールは「できなかった」という失敗体験を増やしてしまいます。
理由3:成果がすぐに見えない
筋肉がつく、体重が減るなどの目に見える変化には時間がかかります。短期間での結果を求めすぎると、成果が出る前にやる気が尽きてしまうのです。
理由4:やり方が分からず不安
どの種目を何回やればいいのか、フォームは正しいのかなどが分からないと、不安から挫折しやすくなります。
理由5:モチベーションだけに頼っている
「やる気がある時だけやる」では継続は難しいもの。気分に左右されず続けられる“仕組み”が必要です。
理由6:1人で黙々とやるのがつらい
孤独なトレーニングは継続しづらいです。誰かと一緒に取り組んだり、共有できる場があると習慣化しやすくなります。
理由7:運動自体が楽しくない
「つらい」「面倒」という印象が強いと、どうしても遠ざけたくなります。楽しさや達成感を感じられる工夫が必要です。
3. 【科学的アプローチ】習慣化に必要な期間と仕組み
「習慣化には21日」と聞いたことがあるかもしれませんが、最新の研究では平均66日が必要だとされています(ロンドン大学の研究より)。つまり、2ヶ月以上継続して初めて“無意識にできる行動”になるということです。
ここで重要なのは、“意志力に頼らない”こと。人間の意志は有限であり、疲れていたり忙しかったりすると簡単にくじけてしまいます。だからこそ、意志に頼らず「自動的に行動できる仕組み」を作ることが必要です。
たとえば、毎朝同じ時間にジムへ行く、出勤前にウェアに着替える、アラームで通知するなど、“行動のトリガー”を生活に組み込むことが効果的です。
また、「if-thenプランニング」という心理学的手法も有効です。これは「もしAが起きたら、Bをする」とあらかじめ決めておく方法。例:「もし雨が降ったら、自宅でストレッチする」「もし残業になったら、明朝30分ジムに行く」など、行動の選択肢を前もって用意することで、継続率が高まります。
4. 三日坊主を卒業する7つの解決法
習慣化を阻む要因を理解したうえで、具体的な“継続のための工夫”を7つ紹介します。
解決法1:目標を「続けること」に設定する
ダイエットや筋トレの成果よりも、「週1回ジムに行く」など、行動ベースの目標に切り替えることで、成功体験を積みやすくなります。
解決法2:ハードルを極限まで下げる
「ジムに行けなくても、5分だけ自宅でストレッチする」といった、簡単にできる行動から始めることで、習慣の“入口”を広げましょう。
解決法3:記録をつけて小さな変化を可視化
体重、トレーニング回数、気分の変化などを記録することで、「自分は成長している」と実感できます。
解決法4:環境を整える(ジムウェアを準備など)
ウェアやシューズをすぐ使える状態にしておくことで、行動のハードルを下げます。見えるところに置いておくのも有効です。
解決法5:ご褒美システムを導入
「1週間続けたら好きなスイーツを食べる」など、自分にご褒美を設定することで、継続の動機付けになります。
解決法6:パーソナルトレーナーを味方につける
トレーナーと一緒に目標を立てることで、適切なサポートとモチベーション維持が可能になります。
解決法7:SNSやアプリで仲間を作る
仲間の存在は、継続の大きな力になります。進捗を共有したり、励まし合うことで孤独感も減り、前向きに取り組めます。
5. 【実践例】挫折しにくいトレーニング計画の立て方
習慣化を成功させるためには、「現実的で柔軟な計画」が必要です。ここでは、誰でも取り入れられる4ステップのトレーニング計画と、具体的なスケジュール例を紹介します。
STEP1:現実的な頻度を決める(週1回からでOK)
多くの人は最初から「週3回」「毎日30分」といった理想を掲げがちですが、続かなければ意味がありません。まずは「週1回」「1回15分」でもOKとし、継続のハードルを下げましょう。
STEP2:最低ラインと理想ラインを設定
「週1回行けたらOK(最低ライン)」「週2回できたら理想(理想ライン)」のように、幅を持たせることで、できなかった時の挫折感を防げます。成功体験を積むことが自信につながります。
STEP3:生活リズムに組み込む時間帯を決める
朝型、夜型、週末集中など、自分の生活に合った時間帯を選びます。毎回同じ時間帯に取り組むことで、自然と習慣化しやすくなります。
STEP4:サボった時のリカバリープランを用意
「予定が崩れた時は、代わりに5分ストレッチだけやる」「明日は早めに起きて取り戻す」など、事前に“代替案”を考えておくことで、継続へのストレスが軽減されます。
【スケジュール例】
月曜:帰宅後20分ウォーキング+ストレッチ
木曜:朝15分の自重トレーニング
土曜:パーソナルトレーニング(30分)
これだけでも1週間の運動量は十分。無理なく、長く続けられるスタイルを目指しましょう。
6. モチベーションに頼らず続ける仕組みづくり
運動習慣を継続するには、“気分任せ”ではなく、行動を自動化する環境を整えることが大切です。以下は、意志力に頼らず継続を支える仕組みの一例です。
① 予約制のジムを活用する
あらかじめ予約を入れておくことで、「今日は面倒だからやめよう」といった選択肢が減ります。キャンセルしにくい環境は、自然と行動を促します。
② お金を先に払う(コミットメント)
先に料金を支払っておくことで、「行かないと損をする」という心理が働き、継続の動機づけになります。自己投資という意味でも効果的です。
③ 「やらない」選択肢を作らない環境設計
ウェアを玄関に置く、ジム帰りに買い物ルートを作るなど、トレーニングが“当たり前”になるような環境を整えましょう。行動のハードルを下げることが継続の鍵です。
④ ルーティン化のコツ
同じ曜日・時間・流れで行動を繰り返すことで、脳が「習慣」として認識しやすくなります。「毎週火曜の夜はジム」と決めておけば、スケジュールに迷いも減ります。
こうした仕組みを整えることで、「やる気がある日だけ続く」状態から抜け出し、自然と継続できる体制を作ることができます。
7. パーソナルトレーニングが三日坊主解消に効果的な理由
トレーニングが続かない人にとって、パーソナルトレーニングは非常に強力なサポートになります。その理由は大きく4つあります。
プロのサポートで挫折ポイントを回避
運動が続かない原因の多くは、「何をすればいいか分からない」「成果が出ない」などの不安や不満です。パーソナルトレーナーは、個々の課題に合わせて最適な指導を行い、挫折を防ぎます。
予約があるから行かざるを得ない強制力
トレーナーとの予約があると、「今日は疲れてるから…」という言い訳ができなくなります。半ば強制的に行動できる仕組みが、継続には有効です。
成果が出やすく達成感を得られる
効率的で効果的なトレーニングができるため、短期間でも成果を実感しやすくなります。「変化がある」ことは、強いモチベーションになります。
的確なフィードバックでモチベーション維持
「ここがよくなってきましたね」「体の動きがスムーズになってますよ」といった声かけは、自信と継続意欲を高めます。一人では気づけない変化を、プロが見守ってくれる安心感も大きな魅力です。
8. 挫折しそうになった時の乗り越え方
どれだけ仕組みを整えても、気持ちが折れそうになる時はあります。そんな時に思い出してほしい“乗り越え方”をいくつか紹介します。
①完璧主義を捨てる
「毎日やらなければ意味がない」「予定通りにできなかったから失敗」など、完璧を求めすぎると継続のハードルが高くなります。「7割できればOK」と考える柔軟さが大切です。
②1回休んでも「また始めればいい」
人間誰しも、体調やスケジュールの都合で予定が崩れることはあります。1回休んでも、それで終わりではありません。「翌日からまた始めればいい」とリセットする思考が継続を支えます。
③目的を思い出す
「なぜ運動を始めたのか」「どんな自分になりたいのか」を振り返ることは、再スタートのエネルギーになります。目標を視覚化しておくのもおすすめです。
④トレーナーに相談する
信頼できるパーソナルトレーナーに気持ちを打ち明けることで、適切なアドバイスや励ましを受けられます。一人で抱え込まず、サポートを活用しましょう。
まとめ
運動が続かないのは、あなたの意志が弱いからではありません。それは、継続できる“仕組み”がまだ整っていないだけ。三日坊主の背景には科学的な理由があり、それに対する具体的な対策があります。
重要なのは、「小さく始めて継続を優先すること」。そして、環境を整え、プロの力を借りながら、自分なりの習慣を築くことです。
パーソナルトレーニングは、そうした“継続の仕組み”を提供してくれる最強のサポーター。LIFEMAKEでは、あなたの目標やライフスタイルに合わせたサポートを用意しています。
「続けられない」を卒業し、「続けられる自分」へ。一歩踏み出したい方は、ぜひ体験トレーニングから始めてみてください。
執筆者
大手パーソナルトレーニングジムで勤務後に独立。
岐阜市、本巣市、各務原市、羽島市でダイエット専門のパーソナルトレーニングジム「LIFEMAKE」を経営しています。パーソナルジムと聞くと「短期的」「キツイ」「敷居が高い」と思われる方が多いですがLIFEMAKEではダイエット初心者の方向けに、無理をしない中長期のダイエットのサポートを行っています。


