トレ前後15分の“瞬間栄養”プラン──筋合成が最大になる食事タイミング コメントする / パーソナルトレーニング / By shizuka / 2025年10月7日 はじめに 「筋トレを頑張っているのに、思うように筋肉がつかない」「体の変化が感じられない」ーーそんな悩みを抱えている方の多くは、実は食事のタイミングを見落としているかもしれません。それだけ質の高いトレーニングを行っても、筋肉の材料となる栄養素が適切なタイミングで供給されなければ、筋合成(タンパク質合成)は最大限に活かされません。特に重要なのが、トレーニング前後の15分間という「ゴールデンタイム」です。この短時間に正しい栄養素を摂取することで、筋合成率を最大3倍まで高めることができるという研究結果も報告されています。つまり、同じトレーニング量でも、栄養摂取のタイミング次第で効果に雲泥の差が生まれるのです。本記事では、科学的根拠に基づいた瞬間栄養プランをご紹介します。忙しい日常でも実践できる簡単な方法で、あなたのトレーニング効果を最大化しましょう。 トレーニング前の15分の準備栄養戦略 トレ前栄養の3つの目的 トレーニング前の栄養摂取は、以下の3つの目的を満たす必要があります1. エネルギー供給の最適化:高強度トレーニングに必要なグルコース(糖質)を血中に確保し、パフォーマンスの低下を防ぎます。2. 筋分解の予防:トレーニング中に起こりやすい筋タンパク質分解を最小限に抑制します。3. 次の合成への準備:トレーニング後の筋合成に必要なアミノ酸プールを事前に準備します。 最適な栄養素の組み合わせ ☆炭水化物:20-30g:筋グリコーゲンの維持とインスリン分泌による筋分解抑制例)バナナ、おにぎり、スポーツドリンク☆タンパク質:10-15g:必須アミノ酸の血中濃度上昇と筋分解防止例)プロテイン約15g、ギリシャヨーグルト、卵☆水分:200-300ml:脱水予防と栄養素の運搬効率向上例)水、緑茶 トレーニング後15分の回復栄養戦略 トレ後栄養の4つの目的 1. 筋合成の最大化:アミノ酸(特にロイシン)を高濃度で血中に供給し、mTOR(筋合成シグナル)を活性化します。2. グリコーゲン回復の促進:消費された筋グリコーゲンを速やかに回復させ、次回のトレーニングに備えます。3. 炎症反応の適正化:過度な炎症を抑制しつつ、適度な炎症反応は維持して筋適応を促進します。4. 水分・電解質バランスの回復:発汗により失われた水分とミネラルを速やかに補給します。 黄金比の栄養配分 ☆タンパク質:20-40g:必須アミノ酸をバランスよく含有し、消化、吸収が早いものがいい。例)プロテイン25-30g、鶏むね肉、卵白、マグロ刺身☆炭水化物:30-60g:高GI食品(吸収が早い)で、消化に負担のかけないもの。液体又は柔らかい個体がおすすめ。例)白米おにぎり、バナナ、和菓子 よくある間違いと改善策 間違い1:「食べすぎ」による胃もたれ 症状:トレーニング中の吐き気、パフォーマンス低下原因:トレ前の過剰な食事摂取改善策:摂取量を半分に削減。より早いタイミングに摂取。液体中心に変更 間違い2:「タンパク質のみ」摂取 症状:トレーニング後半のエネルギー不足原因:炭水化物の不足によるグリコーゲン枯渇改善策:炭水化物を20-30g追加、トレ前のエネルギー摂取を強化、普段の食事での糖質摂取を見直し 間違い3:「トレ後の摂取遅延」 症状:回復の遅れ、筋肉痛の長期化原因:30分以上経過してからの栄養摂取改善策:トレーニングバッグに携帯可能な補給食を準備、スマートフォンのタイマー活用 間違い4:「水分摂取不足」 症状:頭痛、疲労感、回復不足原因:脱水による栄養素運搬効率の低下改善策:トレーニング前後で最低500ml摂取、電解質を含むドリンクを洗濯、尿の色で水分状態をチェック まとめ 筋トレの効果を最大化するには、トレーニング前後15分間の栄養摂取が極めて重要です。正しい瞬間栄養を身につけることで、今日からあなたのトレーニング効果は大きく変わります。まずは取り入れやすいものから実践し、筋合成最大化の体験をしてください。 執筆者 小林寛史 大手パーソナルトレーニングジムで勤務後に独立。岐阜市、本巣市、各務原市、羽島市でダイエット専門のパーソナルトレーニングジム「LIFEMAKE」を経営しています。パーソナルジムと聞くと「短期的」「キツイ」「敷居が高い」と思われる方が多いですがLIFEMAKEではダイエット初心者の方向けに、無理をしない中長期のダイエットのサポートを行っています。